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【特典冊子付】リミナルスペース 新しい恐怖の美学

【特典冊子付】リミナルスペース 新しい恐怖の美学

通常価格 ¥3,740 JPY
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【特典冊子付】リミナルスペース 新しい恐怖の美学
ALT236=著
佐野ゆか=訳
発売日:2025年9月26日
本体価格:3,400円+税
判型:B5判変形・並製
頁数:192頁
ISBN:978-4-8459-2400-4

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◎送料無料期間は終了しております

◎本オンラインショップでご購入の方には、一部店舗限定の購入特典冊子もあわせてお送りいたします。

【内容】
・本書推薦コメント
谷川嘉浩(哲学者、『スマホ時代の哲学』)
大森時生(テレビ東京 プロデューサー、「TXQ FICTION」「恐怖心展」)
星野太(美学者、『崇高のリミナリティ』)
近藤亮太(映画監督、『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』『○○式』)
廣田龍平(文化人類学・民俗学者、『ネット怪談の民俗学』)
梨(作家、『かわいそ笑』)
Chilla’s Art(ホラーゲームクリエイター)
・銭清弘さん(美学者)による特別エッセイ「リミナルスペースのなにが(私にとって)ノスタルジックなのか」
・訳者佐野ゆかさんによる「日本語版刊行によせて」
編集部選ブックガイド「リミナルスペースの想像力はどこから来てどこへゆくのか?」

※冊子は商品の発送の後、後送させていただく場合がございます。

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新しいインターネット美学、〈リミナルスペース〉のすべて。
その誕生の過程と影響を、膨大なビジュアルとともに体系的に掘り下げる初の書籍、待望の翻訳!

人の気配のない出入り口や階段、長い廊下、古びたホテルのロビー、寂れたショッピングモール、無機質な地下鉄の駅……。
こうした日常で目にする光景の中に、不穏さと不気味さ、そして抗いがたい魅力を見出す「リミナルスペース」は、インターネットを中心に爆発的に広がった、2020年代を代表する美学的ミームです。

例えば、社会現象となったウォーキングシミュレーターゲーム『8番出口』は、リミナルスペース的な世界観の代表的な作品と言えるでしょう。
本書で取り上げるのは、映画『シャイニング』のかの有名な長い廊下、インターネット怪談の「バックルーム」、ヴェイパーウェイヴ音楽、ブルータリズム様式の巨大建築、さらにはマグリットの絵画など。時代や分野を縦横無尽に横断しながら、リミナルスペースの美学はそこかしこに息づいています。
リミナルスペースが引き起こすのは、ただの不安な感情ではありません。
人々の記憶と想像力に深く共鳴し、心の奥底にまで響く感覚を呼び覚ますのです。

リミナルスペースの何が怖いのか?
なぜ私たちはリミナルスペースに魅了されるのか?
新しい「不安と恐怖の美学」の誕生の過程とその影響を徹底的に掘り下げる、リミナルスペース“解体新書”。

この一冊を手に取ることで、あなたの周りに潜む「異質な空間」の恐怖と魅力を、新たな視点で再発見することができるでしょう。日常の中に潜む非日常を感じたい方、アートや映画、ゲームに興味がある方にとって、必読の一冊です。

 

不思議なことに人間は、イメージによって揺さぶられ不安にさせられることを好み、奇妙なものの境界をとどまることなく押し広げる。以来、集合的無意識の総体、人間の深層心理、想像力や夢や悪夢の広がりが、その時代を象徴する比喩的なビジョンを提示し、恐怖を与える目的のためだけに探究されるようになった。(中略)本書で語るホラーは、これまでのホラーとは正反対で、過剰な演出よりも空虚さを好み、露骨な演技よりも示唆を選び、他の何よりも謎を促す。リミナルスペースは、昨日今日始まったものではなく、徐々にきわめて革新的で現代的な新大陸になっていった。美学的な物語の分野を切り拓き、今では当初の定義を超えて、意図的に不安を誘うビジョンという、より大きな分野へと開かれている。創造的ムーブメントのようなものが、芸術や大衆文化のあちこちへと広がりをみせ始めているのだ。
(序文より)

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