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クリント・イーストウッド 気高き〈アメリカ〉の放浪者

クリント・イーストウッド 気高き〈アメリカ〉の放浪者

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『クリント・イーストウッド 気高き〈アメリカ〉の放浪者』
イアン・ネイサン゠著
吉田俊太郎=訳
発売日:2024年12月26日
本体価格:3,000円+税
判型:B5判変形・並製
頁数:240頁
ISBN:978-4-8459-2325-0

俺は自分の生きたいように生きているだけだ
――ブロンコ・ビリー/クリント・イーストウッド

『ローハイド』から『クライ・マッチョ』まで、
時に俳優として、時に監督として、あるいはその双方を担い、
半世紀を超えて〈アメリカ〉という荒野を歩み続けた巨匠を知る。

アカデミー賞を2度受賞し40本もの映画を監督してきた、映画界で最も尊敬される存在のひとり、クリント・イーストウッド。2024年に94歳の誕生日を迎えるも、ハリウッドの常識など意に介さず、三四半世紀に近しい時間を、ほとんど休むことなくこの業界で働きつづけている。

本書では監督としての〈イーストウッド〉のみならず、初期の代表作『ローハイド』、セルジオ・レオーネ「ドル箱三部作」(『荒野の用心棒』、『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』)、師と仰ぐドン・シーゲルとタッグを組んだ『ダーティハリー』『アルカトラズからの脱出』以来の、自身の監督作でも継続している俳優〈クリント〉のあり方についてもジグザグに見つめていく。

初監督長編『恐怖のメロディ』、アカデミー賞(作品・監督)を受賞した『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』、硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』、最新作『Juror #2』(原題)に至るまでの全キャリア――すなわち俳優や監督として、〈アメリカ〉の象徴になるまでの人生の軌跡を、豊富なスチール写真やオフショットとともにふりかえる。

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本書で主に掘り下げるのはイーストウッドの監督としてのアイデンティティだ。とはいえ、その核心はひとりの芸術家を探求することにある。そういう意味で彼以上に素晴らしい題材はおそらく存在しないだろう。イーストウッドがたどってきた人生の旅路に同行するように地図を描くことができれば、戦後のハリウッドやアメリカ国家全体の雰囲気の推移をまざまざと目撃することができるはずだ。イーストウッドは映画がアメリカをどう定義したのかを、もしくは、アメリカが映画をどう定義したのかを、身をもって見せてくれている。
(本書「イントロダクション」より)

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