翻訳のスキャンダル 差異の倫理にむけて
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『翻訳のスキャンダル 差異の倫理にむけて』
ローレンス・ヴェヌティ=著|秋草俊一郎/柳田麻里=訳
発売日:2022年5月26日
本体価格:2,600+税
判型:四六判・並製
頁数:408頁
ISBN:978-4-8459-2106-5
「よい翻訳」とはなにか?
翻訳研究(トランスレーション・スタディーズ)の第一人者による代表的著作にして古典、待望の邦訳!
差異を見つめ、よく読み、よく訳すための必読書。
翻訳がなぜスキャンダラスなのか──それは世界の文化、政治、経済を覆う不平等を暴いてしまうからだ。
本書の著者、ローレンス・ヴェヌティは、翻訳研究の第一人者のひとりである。
ヴェヌティは言う──現今翻訳が置かれている状況こそ、スキャンダルなのだ。
企業や政府、宗教団体、出版社などは、いまや翻訳なしには成り立たない。
だがそれゆえに、翻訳に着目することで、それらが暗黙の裡に依拠する不均衡が暴かれる。
聖書、ホメロスの詩、プラトンの議論、ウィトゲンシュタインの理論、日本や西アフリカの小説、広告、ビジネス・ジャーナリズム……
多様な分野の事例を通じて、複雑でデリケートな諸問題が追及される。
世の主流の価値観におもねる「同化」的圧力に抗して、マイノリティの声に耳を傾け、多様性を擁護する「異化」的翻訳を提唱する本書こそ、グローバル時代を生きるために必読の書である。